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50代主婦が独学でインドネシア語を勉強(キックジャパネシア編)

「若くない日々」☆藤堂志津子☆を読んで…

 

若くない日々 (幻冬舎文庫)

若くない日々 (幻冬舎文庫)

 

 

妥協はしたくない!でも独りはさびしいアラフィフ女性のやるせない、でも思わず納得の短編集です。アラフィフ女性の電車のおともにぜひ。

 

おすすめ★★★

 

まずはタイトルにひかれて、手に取りました。私も40代後半で「若くない」年齢だからです。5つの短編小説はこの世代の女性なら誰でも共感できる親の介護と自身の病気がテーマになっています。若い時には考えもしなかった現実がひしめきあっています。

 

なかでも「ドリンカー」は55才の旦那の数々の浮気を知りつつも旦那を問い詰めることもできず、悶々とお酒にのめりこんでしまう年上の奥さんが出てきます。今度こそは別れを切り出されそうでお酒をやめることができない。そんな奇妙な夫婦にときどき猫を預ける主人公は、かつてその旦那と体の関係を持ったことがあるのでした。その関係には愛がないという主人公。

 

もはやキッチンドリンカーになっている奥さんの愚痴を聞くのはこりごりだと思う一方で、とりとめのない女同士のおしゃべりこそが奥さんを救うことができるのでははないかと思う主人公。そう思えるのは「若くない」からではないかと思いました。

 

この小説の解説で「50歳の人であれ80歳の人であれ、誰もがその歳を経験するのは生まれて初めて。だからこそ、人はいくつになっても自分の年齢に戸惑っているということを、私は初めて知ったのです。」と書かれていましたが、なるほど納得しました。かくいう自分もおばあさんは昔からおばあさんだったと思い込んでいたからです。

 

この本を読んで年を取ることの悲しさや虚しさを感じる一方で、現実をありのままに受け止め、その中で楽しく生きていく方法を見出したいなと思いました。